医療法人豊生会　石北歯科医院いしきた歯科医院 口腔外科小児歯科矯正歯科インプラント審美歯科　群馬県渋川市渋川3910-9 0279-22-0235　レーザー　CT　親知らず　顎関節症

質問．親知らずの抜歯をして欲しいのですが、注意事項等ありますか？

＜回答＞

おやしらずを抜歯する場合は、まず大きなレントゲン写真を撮影させて頂き、おおまかな診断を行います。

この際、必要と判断された場合や患者様のご希望がある場合は更にCT（輪切りの写真）を無料で撮影し、精密な検査を行います．そしてレントゲン写真やCT写真を基に、おやしらずの生え方の状態や抜歯方法等の具体的な説明をさせて頂きます．

注意事項は歯の生え方により患者様毎に異なりますが、ここでは大まかな留意事項について説明させて頂きます．

・抜歯の前日は無理せず体調を整えましょう．風邪等で体調が優れない場合は抜歯を延期する場合もあります．

・抜歯後のお仕事や通学は通常問題ありませんが、激しい運動や力仕事は避けましょう．

・抜歯した当日の入浴は控え、シャワー程度にして下さい．また、飲酒も控えましょう．血の巡りが良くなりすぎると傷口がら出血しやすくなってしまします．

・歯肉に埋まったおやしらずを抜歯する場合は歯肉を切開する必要がありますので、抜歯後は傷を糸で縫い合わせます．

糸は通常１週間程度で抜糸します．抜糸するまでの間、傷がつれて口が開きづらくなる場合があります．

・抜歯後は個人差はありますが、頬の腫れや37度中盤くらいまでの熱がでます．

これは体がバイキンに感染しないように戦うためです．通常、抜歯した当日よりも2~3日目がピークで、1週間程度で落ち着きます．

・歯を抜いた所は血液が溜まって血餅（かさぶた）ができ、治っていきますが、抜歯当日にうがいを頑張りすぎてしまうと、この血餅（かさぶた）が取れてしまい、強い痛みがでたり治りが悪くなったりします。これをドライソケットと呼びます．

ですから、歯を抜いてから1〜2日の間はうがいは軽く適度に行って下さい．

・タバコは傷の治りを悪くします．ドライソケットになる確率が高くなります．傷が治るまでは禁煙を強くお勧めしますが、喫煙される場合は自己責任でお願い致します．

・出された薬は医師の指示に従い、用法・用量を守って下さい．抗生物質は傷がバイキンに感染するのを防ぐ薬ですが、決められた量を決められた時間に飲む事で意味のある薬です．

ですから、自己判断で内服を途中で中止してしまったり、あるいは飲んだり飲まなかったりでは傷が化膿する場合があります．

・抜歯により内出血が生じた場合は、一時的に頬や首にアザができることがあります．その場合、数週〜数ヶ月で自然に消退します．

・下顎の骨の中には大きな血管と神経の入った管（下顎管）が走行しています．この管はおやしらずとの距離が近いことが多いため、抜歯の際に注意しないと、この管を傷つけてしまう可能性があります．

通常の歯科用レントゲンではおやしらずと顎の神経の正確な位置関係は把握できないのですが、当院では必要に応じて無料でCTを撮影し、おやしらずと下顎管の正確な位置関係を調べてから細心の注意を払いながら抜歯を行います．

しかし、歯を抜く時にかかる力や、抜いた後の一時的な腫れの影響で、神経が圧迫されることがあります．その影響でまれに一時的に神経の障害が生じる場合があります．具体的には唇の知覚が鈍くなる場合があります．

神経を切断しない限りは、通常は数ヶ月で回復します．また、神経の回復を助けるお薬（ビタミンB12）を処方し対処いたします．

・事前のCTによる精密検査で、抜歯により下顎の神経や血管に損傷を来す可能性が明らかに高いと判断された場合や、全身麻酔下での抜歯が適応であると判断された場合は、群馬大学口腔外科に紹介となる場合があります．

実際に抜歯される方には、事前に歯の状態やそれに応じた抜歯方法などを詳しく説明させて頂き、患者様に安心して納得して頂いたうえで抜歯をおこなうように心掛けております．また、分からない事や不安なことなどございましたらお気軽に担当医にお聞き下さい．